ボクシング、キックボクシング、ムエタイの大会準備では「6メートルのリング」とだけ伝えると誤解が生じます。ロープ内の競技面積、ロープ外のエプロン、リング全体のプラットフォームは別の寸法であり、競技団体ごとに基準も異なります。
本記事では2026年時点で確認できるIBA、WAKO、IFMAの公式規則を基に代表的な寸法を比較します。実際の大会では主催・承認団体、国内連盟、地域コミッションの最新規則を優先してください。
寸法の見方
- ロープ内:選手が実際に競技する範囲
- エプロン:ロープからプラットフォーム外縁まで
- 全体プラットフォーム:競技面とエプロンを含む構造物
- 高さ:会場床面からリング床面まで
競技別の代表寸法
| 規則 | ロープ内 | プラットフォーム・エプロン | 高さ |
|---|---|---|---|
| IBAボクシング | 6.10m四方 | 7.80m × 7.80m、各辺85cm | 1.00m |
| WAKOリング競技 | 5.20~6.10m四方 | 6.20~7.80m、各辺50cm以上 | 0.90~1.20m |
| IFMAムエタイ | 6.00~6.50m四方 | 各辺90cm以上 | 1.20~1.50m |
プロモーション、国内団体、地域コミッションでは異なる寸法が指定される場合があります。
ボクシング:IBA基準
2026年4月15日発効のIBA技術・競技規則では、ロープ内は四辺とも6.10mです。エプロンは各辺85cm、全体プラットフォームは7.80m × 7.80m、高さは1.00mです。床には1.5~2.0cmの承認された緩衝材を敷き、滑りにくいキャンバスで全面を覆います。
キックボクシング:WAKOリング競技
フルコンタクト、ローキック、K-1スタイルなどのWAKOリング競技では、ロープ内は5.20~6.10m四方、全体プラットフォームは6.20~7.80m四方です。エプロンは各辺50cm以上、高さは0.90~1.20mです。
ポイントファイティングなど一部種目はリングではなくタタミで行われるため、器材発注前に種目を確定してください。
ムエタイ:IFMA 2026基準
IFMA 2026規則では、ロープ内は6.00~6.50m四方、高さは1.20~1.50mです。プラットフォームはロープ外へ各辺90cm以上延長し、床には2.5~3.75cmの緩衝材と、全面を覆う滑りにくいキャンバスを使用します。
寸法以外の安全確認
- 水平で安定したプラットフォームと突起物の有無
- 緩衝材の厚さ、キャンバスの固定と滑り止め性能
- ロープの本数・高さ・張力、コーナーパッド
- 選手、レフェリー、医療スタッフ用の階段
- 審判席、医療、担架、撮影機材を含むリングサイド安全距離
- 大会前の技術代表・承認機関による検査
清掃のしやすさだけで床材を選ばず、適用規則が求めるグリップ、緩衝、固定、承認条件を満たすか確認してください。
主催者チェックリスト
- 承認団体と競技種目を確定する。
- 最新版の発効日を確認する。
- ロープ内、エプロン、全体寸法、高さを図面に分けて表示する。
- 搬入口、天井高、床荷重、運搬経路を確認する。
- 設置後に床、ロープ、階段、コーナー、医療動線を検査する。
リング寸法は大会運営と選手安全に直結します。製作・レンタル前に承認機関へ書面で確認しましょう。


















